リモートデバッグ
ライブデバイスインタラクションのリモートデバッグ機能を使用すると、ローカルコンピューターをインターネット経由でFire TVデバイスに接続できます。リモートデバッグの接続では、リモートデバイスがコンピューターに直接接続されているように動作するため、USB経由でデバイスを物理的に接続する必要はありません。リモートデバッグではお好きなIDE(Android Studioなど)を使用して、リアルタイムでアプリをビルド、テスト、デバッグできます。ローカルマシンからadbコマンドを実行したり、AppiumやMaestroなどのフレームワークを使用して自動テストを実行することもできます。
前提条件
開始前に、次のことを実行してください。
- Windowsを使用する場合は、Git Bashをインストールします。
- ローカルの開発マシンにAWS CLIをインストールします。
- AWS Session Managerプラグインをインストールします。
- Android SDKプラットフォームツールをインストールし、
adb
コマンドがPATH環境変数に追加されるように構成します。詳細については、Android開発者向けドキュメントの「コマンドラインツール」を参照してください。
リモートデバッグ機能へのアクセス
まず、「デバイスへのリモート接続」の手順に従ってデバイスに接続します。接続されたデバイス上で [Dashboard] タブに切り替え、[Remote Debug] カードまでスクロールします。画面上の指示に従って、すべての前提条件を満たしていることを確認します。
リモートデバッグセッションを開始するには
- [Start Session] をクリックします。
- 画面の指示に従います。
- Amazonアプリストア品質管理セントラルで、adbフィンガープリントを信頼するよう求めるメッセージが表示されたら、[Add Key] をクリックします。
-
コマンドプロンプトで
adb devices -l
と入力して、デバイスがローカルに接続されていることを確認します。「
localhost:XXXXX device product:XXXXX model:XXXXX device:XXXXX transport_id:X
」のようにデバイスが一覧表示されます。
これで、端末からデバイス上でadbコマンドを実行できるようになりました。adbを使用してAndroidデバイスとやり取りする他のプログラム(Android StudioやAppiumなど)は、リモートデバイスとやり取りできます。リモートデバッグセッションが正常に確立されたら、Android Studioを起動してアプリをテストすることができます。
その他のガイダンス
リモートデバッグセッションで作業する際は、次のガイダンスを参照してください。
- adbコマンドの実行時に「
adb: device unauthorized
」や「localhost:XXXXX unauthorized transport_id:X
」というメッセージが表示される場合は、再接続によって解決する場合があります。- 現在のセッションを閉じて、新しいセッションを開きます。
- 「リモートデバッグ機能へのアクセス」の手順に従います。
- デバイスの接続を解除するコマンド(
adb reboot
など)を実行すると、セッションが切断されます。切断されたら、Amazonアプリストア品質管理セントラルから新しいセッションを開始する必要があります。 adb reverse
コマンドは効果がなく、adb reverse
に依存するアプリや機能は動作しない可能性があります。- リモートセッション中にコンピューターがスリープ状態になった後起動すると、
adb devices -l
実行時にリモートデバイスが表示されたままになることがあります。ただし、リモートデバッグセッションが終了していると、adbコマンドを実行することができません。この場合は、adb disconnect
を実行してすべてのデバイスの接続を解除し、Amazonアプリストア品質管理セントラルからセッションを再開してください。
scrcpyを使用したローカルでのデバイス操作
ブラウザタブでAmazonアプリストア品質管理セントラルを開かなくても、リモートデバイスを操作できます。scrcpy(発音は「スクリーンコピー」)を使用して、ローカルでデバイスを操作できます。scrcpyツールを使用すると、コンピューターから直接、デバイスの表示や制御が実行可能になります。
scrcpyを使用するには
-
コマンドプロンプトで
adb devices
を実行し、リモートデバイスの名前を検索します。 -
scrcpy --serial localhost:50104 --force-adb-forward
コマンドを使用してscrcpyを起動します。localhost:50104
を、adb devices
で表示されたリモートデバイスの名前とポートに置き換えます。 -
scrcpyのパフォーマンスを最適化するには、次のコマンドを使用します。
scrcpy \ --serial *********:50104\ # デバイスのシリアル番号を指定する --force-adb-forward\ # adb forwardモードを強制する --max-size 720\ # 解像度を720pに制限する --video-codec=h265\ # HEVC/H.265コーデックを使用する(可能な場合) --video-bit-rate=2M\ # ビットレートを2 Mbpsに設定する --max-fps=60\ # 最大フレームレートを60 FPSに設定する --always-on-top # ウィンドウを常に最前面に表示する
scrcpy --force-adb-forward --list-encoders
を実行して利用可能なビデオエンコーダーのリストを取得します。scrcpyの使用方法の詳細については、公式ドキュメントを参照してください。
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Last updated: 2025年8月4日